2024年を振り返る
2024/12/31記
 毎年は特に悲しいことが多かったが、恒例に倣って令和6年とはどの様な年だったのか、大晦日に振り返る作業を行う。
 
 冒頭にいきなり私にとって今年の最も大きな出来事を記載すると、父である富男が亡くなったことに伴う喪失感だけでなく、それに伴う葬儀や慣れない新盆等の宗教的行事への対応、各種相続手続きなどに追われたことで間違えない。
 誰でも避けては通れない家族との解れで、多くの場合は子どもが親を見送ることになる。昨年末から覚悟をしていたものの自宅で見送ることが出来なかったことが少しばかり胸を痛める。
 その一方で、父の性格に起因する財産等の情報秘匿や忘却に伴い、未だに全ての法的処置が終ったのか自信がなく、場合によると来年度に修正申告と追徴が生じるかと思いながら今年を終えることになる。これは頭が痛い話である。
 
 父の人生を振り返ると子どもにも話せないほどの辛い日々が多くあったことが理解されるのであるが、過去にとらわれず前を向いて歩んできた人生だったのだと、亡くなって気付くような思う愚かな息子であった私を理解する年でもあった。
 その様な年であったが、議員活動としては6月・9月・12月で内容の濃い一般質問を行い、3月の予算審査では初日を父の死去に伴って欠席したものの2日目から4日目までは議員の務めを果たしてから父の通夜及び告別式を執り行ったことは、議長も経験している父には良い報告になっただろう。
 
 他にも議会の先輩である滝口元議員や同僚であった宮木元議員を見送るなど、個人的な別れが多い年であった。日本にとっても能登地震で多くの同胞を救うことが出来なかったし、世界へ目を広げるとウクライナの戦場やイスラエルの周辺への進行など、相変わらず自らの無力と無念を深める年であった。
 
 個人的な活動を振り返ると今年は昨年に比べ印象が薄い。
 家族旅行として道東に行ったことは一年で最も良い思い出であるし、小さな旅では年始早々に藤原スキー場や赤沢スキー場といった私の取りこぼしていたゲレンデに娘を連れて行けたこと、春には誕生日恒例の陶芸体験を行ってからひたち海浜公園で青い丘を見たこと、内房総アートフェス・東京ドイツ村イルミネーションなどにも娘と出かけて経験を積んではきた。
 海外旅行にも行かず登山も僅か6座と少ないだけでなく武尊山での撤退すら経験した(その撤退を含めると7座)。読書量は昨年の28冊を更に下回る25冊だけで、特に後半の減速が激しく12月には1冊読んだだけである。トップページの更新回数は103回、「最近思う事」は56本で、双方ともに昨年より若干減少している。私的な旅に出ていないので新規温泉も13湯、新規日本酒も29社と低調である。高速道路に乗らないのでETCの請求が来ない月も多く還暦を迎えて行動範囲が狭くなっているように感じている。
 
 議員としての行政視察では、会派で宇都宮市・鹿沼市・石巻市及び盛岡市で開催される全国議長会研修に参加し、総務常任委員会で掛川市と豊橋市、議会運営委員会で日南市と宮崎氏、交通政策特別委員会で今治市と大館市に行くなど回数はそれなりにあるし、大館能代空港など始めて利用した空港もあった。
 視察で知識と視野を広げたが、昨年の佐賀市で地元メディアの取材を受けるような強烈な記憶に残る視察も無く18年という議員経験を積んだことで単純に知識を得るより背景を考えて木更津市に役立つのかと斜めに見る感性に成ってきたように思う。 
 
 なお、木更津市でも11月12日まで投票を受け付けた「令和6年木更津市の主な出来事」を発表したが例年より印象が薄いように感じている。なお、発表形式は例によって順位付けはせず時系列で整理された下記の10項目(1月と12月の巌根駅に関する項目は1項目に分類されている)である。 
 
 ◎令和6年能登半島地震 復興への支援(1月〜)
 ◎巌根駅の東西にエレベーター設置(1月)
 ◎市公式ホームページリニューアル(2月)
 ◎オーガニックなまちづくりアクションプランスタート(4月)
 ◎こども家庭センターの発足(4月)
 ◎木更津PR大使 中尾彬さん ご逝去(5月)
 ◎木更津総合高等学校夏の甲子園出場(8月)
 ◎第77回木更津港まつり 来場者約33万人(8月)
 ◎市役所朝日新庁舎建設工事に着手(9月)
 ◎ちばアクアラインマラソン2024開催(11月)
 ◎巌根駅東口にSuica専用改札口設置(12月)
 
 特に追記すべき項目もないが、敢えて言えば「暫定配備のオスプレイの最後の17機目が飛来(6月)」は有っても良かったと思う。
 
 明日からの2025年には駅前庁舎や吾妻文化芸術施設などの設計が提示され、桜井工区や新火葬場周辺道路の工事も進み、富津市での廃棄物焼却施設の進捗も確認されるだろう。国政では基礎控除や揮発油税等の議論が進むことで2026年度の地方税収がどう変化するのか目が離せないことになると思う。来年も様々な課題に取り組まねばならないことを毎年のように覚悟し、2024年の「最近思う事」の記載納めとしたい。