日本全国の市町村を回る、と考えたときに、幾つかの問題に出くわしました。
1.東京問題
東京都特別区に入ったのは1978年夏の板東編でした。東京23区を個別に扱うのであれば政令指定都市の区をどうするかという問題に悩みました。結論としては23区で1つの自治体と見なす事としました。
2.浦安問題
千葉県の浦安を通過したのは1980年夏の丹沢編で、当時はまだ市政施行前で「東葛飾郡浦安町」でした。翌年に市制施行を行うのですが、この場合は「浦安市」に行ってません。自治体が同一の存在で村が町になったり名前を変えてもそれは同等と見なしました。
3.筑波問題
筑波郡谷田部町や同郡豊里町を走ったのは1981年のGWの袋田編でした。それらが1987年に合併し「つくば市」が誕生してしまいました。ここで初めて基準年度の設定が必要だと考えるに至りました。結果として1985年の国勢調査時点の自治体を基準とし総数3,254が確定しました。ちなみに私が生まれてから1985年の国勢調査までに246の市町村が消滅して郡山市など34の市町が新設されました。私が走破の対象とするのはこの新しい方としたのです。
4.徳山問題
昭和62年(1987年)3月31日をもって岐阜県揖斐郡「徳山村」は藤橋村に吸収されました。私が岐阜県の一部を走ったのは1980年の北陸編でしたが徳山村は通ってません。走破前に消滅した自治体も筑波問題と同じ基準年度の考えで、消滅しても行かねばならない事にしました。なお、藤橋村は九州編で走りましたが旧徳山村を走るのは1996年の伊吹編です。1995年の西岳編でも熊本市に吸収合併された町を走ったように基準時を順守しました。(下記7参照)
5.山越問題
行ったと言う定義は基本的にその自治体の一部を走り抜けることと考えます。従って車で自転車を積んでいき、車から降ろしてちょっとだけ走るのは不可と考えました。しかし、山間の自治体のように入った場所と別の場所に通り抜けるためには林道での山越えが必要になる事も出てきました。そのような場合は自治体の境界を越えて50m程度走り、引き返してもOKだと妥協しました。
6.離島問題
走る、と定義しておきながら船を使わないと行けない自治体が数多く存在します。また、琉球編の与那国島や沖縄編の南北大東島のように船の運航が極めて少なく飛行機での移動が一般的な所も有ります。そのような場合は港または空港から出て、僅かでも完成車で走ればOKとしました。東京都御蔵島では島内自転車禁止と警察官に言われ港湾施設だけ走りました。
7.参考:1985年から1999年までの市町村合併
1987年4月1日岐阜県徳山村が藤橋村に編入
1987年11月1日に宮城県宮城町が仙台市に合併
1987年11月30日に茨城県谷田部町、豊里町、大穂町、桜村が合併し「つくば市」が誕生
1988年1月31日に茨城県筑波町がつくば市に合併
1988年3月1日に宮城県泉市と秋保町が仙台市と合併
1991年2月1日に熊本県北部町、河内町、飽田町、天明町が熊本市に合併
1991年4月1日に岩手県和賀町と江釣子村が北上市に合併
1991年5月1日に静岡県可美村が浜松市に合併
1992年3月3日に茨城県常澄村が水戸市に合併
1992年4月1日に岩手県都南村が盛岡市に合併
1993年7月1日に長野県上郷町が飯田市に合併
1994年1月1日に茨城県勝田市と那珂湊市が合併し「ひたちなか市」が誕生
1995年9月1日に茨城県鹿島町と大野村が合併し「鹿嶋市」が誕生
1995年9月1日に東京都秋川市と五日市町が合併し「あきる野市」が誕生
1999年4月1日に兵庫県篠山町、西紀町、丹南町、今田町が合併し「篠山市」が誕生
日本走破の旅トップに戻る
